日立、レンズ使わず撮影 2年後実用化めざす – 日本経済新聞

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 日立製作所は15日、レンズを使わずに動画を撮影できる技術を開発したと発表した。画像センサーで取得したデータに模様を付けておき、特殊な数式を使って画像データを分析し直して撮影画像を再現する仕組み。レンズを無くすことで薄型軽量のカメラの開発につなげる。モバイル機器やロボットなどへの搭載を想定しており、2年後の実用化を目指す。

 開発したレンズレスカメラは、画像センサーとフィルムを重ねた構造。フィルムには「同心円パターン」と呼ぶ模様をつけている。センサーに入る光線が作る影と、同心円の模様を重ね合わせて生じる「モアレ縞(しま)」と呼ばれる縦じまから撮影物の位置を計算する。

 通常のレンズでの撮影に比べると、得られる映像は周辺が暗いが、現段階で手や果物などの動画を撮ることができる。実証実験では1秒間に30フレームの撮影が可能だと確認した。同日に記者会見した水野弘之・情報通信イノベーションセンタ長は「(カメラから)どんなデータが得られるか顧客企業と共同で検証していくため、早い段階で技術を発表した」と狙いを強調した。

 レンズレスカメラは米国のライス大学や半導体開発のラムバス社が研究中で、日本国内では日立が初めてという。いずれも画像センサーを用いた技術だが、光を処理する計算処理に時間がかかっていた。日立は画像センサーの前に置くフィルムに同心円状の模様を印刷したものを用いたことで、簡単な演算処理で光情報を再現できるようにした。従来のレンズレスカメラと比べて処理速度は300分の1まで短縮した。ピントを自由に合わせられるのが特徴で、レンズレスカメラとしては初めての機能となる。

 日立は通常のレンズ付きのカメラでは設置しにくい生産設備の内部などに入れて故障を検出するような用途を検討している。あらゆるモノがネットにつながるIoTでの活用を見込み、低コストで使える利点もあるという。水野氏は今後の研究方針について「個人の顔を認識できるまで精度を高めたい」と述べた。業務用での利用を皮切りに、スマートフォン(スマホ)などモバイル機器への搭載も視野に入れるという。(薬文江)






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