派手な装飾「痛車」の依頼絶えず 岡山の車ラッピング会社 – 山陽新聞 (会員登録)

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バーチャル歌手「初音ミク」で彩った痛車

車体のパーツの大きさに合わせてフィルムを切り、丁寧に貼り付ける

 アニメやゲームキャラクターなどの絵で車体を彩った「痛車」。岡山市北区門前の「神威(かむい)プロデュース」は、絵柄をプリントしたフィルムを貼り付けるカーラッピングで痛車愛好者に知られた会社だ。“世界に1台”の車を求め、岡山県内外から依頼が絶えない。

 営業を担当する宇野昌樹さん(36)=岡山市=と作業を担う原一さん(34)=倉敷市=の2人で2012年11月に創業した。主体はレース用のスポーツカーや高級車のラッピングだが、技術力などが評判となり、多いときは痛車を年間100台ほど受注。専門誌に取り上げられたこともある。

 「痛い」はオタク用語で過度に入れあげた状態を意味する。その言葉通り、痛車のデザインは派手でインパクトが強い。神威プロデュースでは、オーナーから指定されたキャラクターをもとに、背景のイメージ、装飾する部分などを聞いてパソコンで絵柄を構成、ラッピングフィルムに印刷する。

 フィルムはドライヤーで伸縮させながら、しわや気泡が入らないように貼っていく。車体の曲線や出っ張りにぴたりと合わせていく技は職人芸だ。料金は全体への施工が40万~70万円、ボンネットのみなら4万~6万円。納車までの期間は1週間~10日くらいという。

 痛車の知名度が高まったのは2000年代後半とされる。08年には専門誌が誕生、東京では全国から自慢の車が集結するイベントも開かれてきた。

 宇野さんは「うちで手掛けた車で全国を走り回る人もいる。応援し続けたい」と話し、原さんは「自分の好きな仕事でお客さんが主役になれる舞台を作れるのは幸せ。痛車が岡山を元気にする手段の一つになれば」と話している。

 ◇

 2人の出会いは2010年の夏。コンビニの駐車場で見事な痛車を見た宇野さんが、装飾を手掛けた原さんのもとを訪ねた。当時宇野さんは建設業を営み、原さんは印刷会社勤務などを経て自宅で痛車製作を請け負っていた。車好きとデザイン好き。すっかり意気投合し、起業に至った。

 会社が有名になった2013年秋、原さんが増え続ける仕事へのプレッシャーでうつ病になり入院した。休業の責任を感じる原さんに、宇野さんは「待っている」と電話で伝えた。周囲の支えもあって徐々に復帰し、今まで以上に意見や本音を言い合える仲になった。満足してもらえる「車」づくりの根底には、そんな2人の強い絆がある。






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