神戸新聞NEXT|但馬|香美ふるさと便苦戦 ふるさと納税参入で会員半減 – 神戸新聞

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 全国でブームが続く「ふるさと納税」。納税額は年々増加し、返礼品の過熱ぶりも問題となっている状況だが、対照的に、苦戦を強いられている制度がある。会費を納めると年2、3回、市町などの特産品が自宅に届く「ふるさと便」だ。兵庫県但馬でも以前はさまざまな名称で各市町が取り組んでいたが、取りやめが相次ぎ、現在も続ける香美町などでも会員数が大幅に減少している。

 香美町のふるさと便は旧香住、村岡、美方の3町が合併前から特産品のPRを目的に実施しており、現在は年会費1万、1万5千円の「かすみ」「むらおか」「おじろ」の3コースと、3万円の「プレミアム」がある。

 会費相当分の各地域の特産品が詰め合わせで届くのが特長で、例えば「かすみ」の冬便なら香住ガニ(ベニズワイガニ)やセコガニ(ズワイガニ雌)のほか、水産加工品やナシなど計7品目。「むらおか」「おじろ」でも村岡米や但馬牛など1回で計5~7品目の味覚を楽しめる。

 町の特産品を幅広く堪能できることで人気を集めたが、セコガニや但馬牛などの返礼品を用意したふるさと納税が始まると会員数は如実に減少。08年度に454人だったのが、16年度は218人とほぼ半減し、「むらおか」「おじろ」はそれぞれ30人を切った。

 一方のふるさと納税。制度開始の2008年度に参入した香美町は15年度までの寄付金総額が約2億3千万円に上り、増加傾向が続く。

 現在では、1万円の寄付で5千円相当の返礼品と税の軽減がある。15年度にクレジット決済を導入すると、前年度の2倍以上となる6722万円の寄付があった。16年度も昨年12月末ですでに約9千万円と好調を維持。同町総務課は「返礼品の中身は他市町に負けていない。今後は価格帯と種類をさらに充実させ、より多くの寄付を集めたい」と意気込んでいる。

 半面、ふるさと便は会員証の提示で、町内のさまざまな施設で割引サービスが受けられる特典もあるが、担当の同町観光商工課は「ふるさと納税との違いが分かりにくいのかもしれない。すみ分けがうまくいっていない」とする。

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 定期的に特産品を発送する同様の制度は隣の新温泉町にもあり、やはりここ10年で利用は半減。ただ同町のふるさと納税の返礼品は温泉施設の入浴券だけのため、“競合”はしていないという。

 合併前の豊岡市や各旧町、旧和田山町などでも特産品を発送していたことはあるが、現在はいずれも取りやめに。道の駅「神鍋高原」(豊岡市日高町)の「マロニエの里味だより」は何年も新規加入がないまま会員数の減少が続く。ふるさと納税の寄付額が県内トップの南あわじ市は09年に「ふるさと特産物宅配便」を始めたが、思うように利用が伸びず、1回で中止した。

 ただ、「ふるさと」を使った名称で同じように特産品を販売する日本郵便の「ふるさと小包」の利用件数は近年も横ばい、JA全農兵庫県本部(神戸市)が運営する特産品のネット通販「神戸味覚館」は逆に増えているという。

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 香美町は「ふるさと便」の2017年度会員を募集している。

 コースと年会費は、かすみ(1万5千円)▽むらおか(1万円)▽おじろ(1万円)のほか、マツバガニ(ズワイガニ雄)と村岡米、但馬牛のプレミアム(3万円)。プレミアムは年3回、それ以外は年2回届く。3月24日までに申し込むと、抽選でマツバガニや但馬牛などが計10人に当たる。

 同町観光商工課TEL0796・36・3355

(黒川裕生)






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