市民共同発電所を保育所の跡地に、売電収入から2%を「ふるさと納税」 (1/2) – ITmedia

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大阪府の泉大津市で市民の共同出資による太陽光発電プロジェクトが始まる。市が所有する保育所の跡地を利用して、民間の事業者が発電所を建設・運営する。3月1日からファンドの募集を開始した。5月に運転を開始する予定で、売電収入のうち2%を「ふるさと納税」で市に寄付する。





 太陽光発電事業者のエコスタイルが泉大津市と協定を締結して、「第2泉大津市民共同発電所」を建設する。発電所の建設や運営に必要な1000万円の資金をファンドで集める方式だ。市民を優先に3月1日から4月28日まで出資を募り、20年間の発電事業を通じて得た収益から分配金を還元する(図1)

図1 「第2泉大津市民共同発電所」の運営イメージ。出典:エコスタイル

 発電所を建設する場所は2010年まで市立の保育所があった跡地で、面積は1100平方メートルある。この用地に49kW(キロワット)の太陽光発電システムを設置する計画だ(図2)。エコスタイルの事業計画によると、20年間の総発電量は100万kWh(キロワット時)を想定している。年平均では5万kWhになる。設備利用率(発電能力に対する実際の発電量)を太陽光発電の標準値12%で計算した。

図2 市民共同出資方式による太陽光発電事業スキーム。出典:エコスタイル

 発電した電力は関西電力か新電力に売電する。2016年度に固定価格買取制度の認定を受けているため、1kWhあたり24円(税抜き)の買取価格を20年間にわたって適用できる。20年間の売電収入は2400万円になり、費用を差し引いて600万円の利益を上げられる見通しだ。

 想定どおりの利益を上げることができた場合には、出資金に対して160%を20年間で分配する(図3)。ただし天候の影響や機器の故障などによって発電量が想定を下回れば、利益が減少して分配金も少なくなる。損失が出た場合には分配金が出資金よりも低くなって、元本割れのリスクがある。

図3 出資金10万円あたりの分配金の想定。出典:エコスタイル

 こうした経済的なリスクを伴うが、市民共同発電所には地域にもたらすメリットがいくつかある。泉大津市には土地の賃貸料が入るほか、毎年の売電収入の2%相当を発電事業者が「ふるさと納税」として市に寄付するスキームになっている。ふるさと納税の額は20年間で48万円になる見込みだ。

 さらに災害時には太陽光で発電した電力を市民に提供する。停電が発生するとパワーコンディショナーを自立運転モードに切り替えて、コンセントから携帯電話や家電製品に電力を供給できる仕組みだ。ポータブル蓄電池も備える予定で、在宅介護機器などを使用する家庭に電力を届ける。

 発電所を運営するエコスタイルは関西電力のエリアで電力の小売事業も手がけている(図4)。太陽光で発電した電力をエコスタイルが買い取って市民に販売することも計画中だ。市の増収効果と防災対策に加えて、再生可能エネルギーを地産地消するメリットをアピールしていく。

図4 関西電力エリアで提供する家庭向けの「アットホームプラン」の料金(税込み)。割引率は関西電力の「従量電灯A」と比較。出典:エコスタイル


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