栃木市に初の地域おこし協力隊員 「昔の町並み生かし若い世代育みたい」 – 東京新聞

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麻問屋の店舗兼住居だったという古民家で生活する鶴田さん。家の中にはくぐり戸も=栃木市で

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 栃木市で初めてとなる「地域おこし協力隊員」に、兵庫県西宮市出身の鶴田菜々子さん(28)が就任した。県内で唯一、国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建地区)に選定されている嘉右衛門町(かうえもんちょう)地区で、歴史的な町並みを生かして地域を活性化させる役割を担う。江戸末期に建てられたという古民家で暮らす鶴田さんは「地元の意見を大切にして、盛り上げたい」と張り切っている。 (吉岡潤)

 鶴田さんは同県姫路市にキャンパスを構える県立大環境人間学部で都市計画を学び、重伝建選定に向けた伝統的建造物の調査や研究に励んだ。卒業後は、住宅のリフォームや販売の会社で働いていた。

 「古民家に住みたい」とインターネットで検索し、「重伝建地区に住んで働いてみませんか」とうたう栃木市の隊員募集を発見。兵庫県外に住んだ経験がなく、栃木に縁もゆかりもなかったが、「自分に一番合った仕事」とすぐに市に問い合わせた。面接試験などを経て、七人の応募者の中から選ばれた。

 嘉右衛門町地区を「生きている町」と表現する。昨年十月に初めて訪れたときに、歴史を丁寧に説いてくれるお年寄りに出会った。「地元の方が町を大切にしている。人が実際に生活していて、重伝建の正しい姿」と思ったという。

 市から期待されているのは、にぎわいづくり、移住や定住の促進などにつながる活動。「空き家対策に取り組みたい。若い人に住んでもらい、子育てして子供を学校に送り出す、そんな風にしたい」と思い描く。

 三月下旬、江戸末期に建てられ、麻問屋の店舗兼住居だったという家屋に移り住んだ。住居部分の奥には蔵が並び、裏口は巴波(うずま)川に面している。舟運で栄えた「蔵の街」らしい歴史が薫る住まいだ。

 「生活は快適。地元の人たちも気さくで、ずっと住み続けたい」と楽しそう。「ただ、私がぼけても突っ込んでくれないところが関西と違う」と笑った。

<嘉右衛門町地区> 栃木市の中心市街地の北側に位置する約9・6ヘクタール。日光例幣使街道に沿って、江戸時代から昭和初期にかけて建築された店舗が並ぶ。通りに面して店舗部があり、背後に蔵などが連なる。市が伝統的建造物に特定している建築物は92件で、ほかに門や鳥居、灯籠などの工作物が36件、庭園や樹木など環境物が5件ある。2012年に市が伝統的建造物保存地区に指定し、国の重伝建に選定された。

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