180日営業制限で民泊新法成立 – 株式会社全国賃貸住宅新聞社

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1年以内に施行 法令遵守の仕組み構築が課題

今国会で6月9日、住宅宿泊事業法いわゆる民泊新法が成立した。180日の営業日数制限があるものの、賃貸住宅でも宿泊事業を行えるようになり、家主や管理会社にとって新たなビジネスチャンスとして期待が高まっている。新法成立に伴い民泊事業に意欲的な企業が新たな動きを見せつつある。

今回成立した住宅宿泊事業法は遅くとも1年以内に施行される。施行によって民泊事業者や、事業をサポートする代行・仲介会社は各省庁への登録や届け出が必要になる。また180日の営業日数制限が設けられたが、事業者が営業日数を守る仕組みをどう構築するか懸念されている。

国土交通省では、事業者から報告を受けた営業日数を仲介業者と照合し、取り締まる考えだ。しかし、民泊施設利用者の多くが訪日外国人であり、世界に散在している仲介事業者がどこまで日本の制度に則るかどうか計り知れない。百戦錬磨(宮城県仙台市)の上山康博社長は「住宅宿泊事業者、仲介・代行会社、行政の3者がシームレスにデータを共有し適正に事業が行われる仕組みを作る必要がある。実効性のある法律であることが違法民泊の撲滅につながる」と新法の課題について指摘する。

民泊事業拡大に意欲的な不動産会社もある。サブリース物件の空室を活用し民泊事業を行う AMBITION(アンビション:東京都渋谷区)は9日、宿泊客の獲得強化のため、インターネット旅行事業を展開するエボラブルアジア(東京都港区)と資本業務提携を結んだ。エボラブルアジアは、民泊施設や簡易宿所を紹介し予約できるサイトを運営している。AMBITION は現在、国家戦略特区として民泊事業が規制緩和されている東京都大田区で民泊事業を行っている。
全18戸の『セジョリ池上』の空室13戸が民泊施設で、同じ建物に一般賃貸の入居者もいるが、外国人スタッフの配置や、対面での鍵渡し、利用時の説明を徹底しているため、騒音や利用マナーのトラブルはないという。新法施行後は、大田区以外でも空室を収益化する手段として民泊を活用したい考えだ。同社の久保田勝取締役経営管理部長は「あくまでも空室による損失を小さくすることが目的」と民泊事業の位置づけを説明する。

首都圏の不動産会社では、簡易宿所や特区民泊の営業許可を取得しながら、賃貸マンションとしても貸すことができる構造の新築物件の開発が見られる。収益不動産開発事業のベストウェイ(東京都目黒区)、建設会社を母体とし管理や仲介事業など総合不動産事業を手掛けるユーミーらいふグループ(神奈川県藤沢市)などが挙げられる。

民泊用物件を紹介するサイト『民泊物件.com』を運営するスペースエージェント(東京都渋谷区)では、7月には民泊施設で宿泊料以外の収益を生み出す付帯商品を紹介するサイトや、宿泊希望者が予約をできるマッチングサイトを構築し、個人がより効率的に民泊ビジネスを行える体制を整える。新法施行後は副業として民泊運営をする会社員や主婦が増えると見立てているためだ。4月にサイト会員にアンケート調査を行い、180日の規制後も民泊事業を行うかどうか質問したところ、約8000人中3500人が回答し、7割が民泊運営に前向きだった。同社の出光宗一郎社長は「出張や余暇のために借りているセカンドハウスの未使用期間に民泊で貸し出したいというユーザーもいる」と語る。
 国内の人口減少が進む中で、民泊は賃貸住宅で収益を得る有効な手段になるのだろうか。

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