空き地活用策 地域の新たな「資源」にしたい – 読売新聞

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 人口減少で増え続ける空き地や空き家を、街づくりの「資源」と捉え、有効に生かしたい。

 国土交通省の有識者検討会などが、空き地と空き家の利用に向けた新たな提言をまとめた。点在する空き地・空き家を、地域を活性化するテコと位置付け、効果的な利用法を探るように促している。

 具体的には、行政と不動産業者、市民団体などが協議会を作り、街づくりの絵を描く。空き地や空き家の情報を集約して、どう活用すべきかを総合的に考える。

 これまでは市町村が物件ごとに利用者を募る「空き家・空き地バンク」があったが、総じて利用は低調だ。街のにぎわいが失われつつあるような地方では、不動産需要そのものが限られるためだ。

 提言は、使い道を柔軟に決められる空き地などの有用性を強調した。その狙いは理解できる。

 独創的な発想で、空き地や空き家の購入、賃借を進めている例も出始めている。

 兵庫県篠山市では、地元有志や市が城下町を「一つのホテル」と見立てた。空き家は古民家旅館に改装し、空き地は店舗前の街路などにした。歴史的建物も改修し、旅行客を大幅に増やした。

 佐賀市では、市と市民団体が商店街の一角の空き地にコンテナを並べ、童謡教室や雑貨販売などに使う。年4万人以上が訪れ、商店街にも活気が戻った。

 他地域でも、地元の特徴を最大限に生かすことが求められよう。政府も先進事例などの情報発信に努める必要がある。

 人口増加の時代は、空き地や空き家が出てもすぐ利用され、問題化しにくかった。今も多くの市町村で担当部署が明確でないため、対応が後手に回っている。まずは行政の態勢整備が急がれる。

 宅地の空き地・空き家は、この10年でいずれも約2割増えた。地方や都市郊外で増加が際立つ。

 空き地などは、ゴミの投棄や雑草、害虫問題を引き起こし、周辺の生活環境を悪化させる。地域のイメージ低下をも招く。

 所有者不明の空き地も多い。土地を相続した人が登記せずに死亡した場合などだ。政府は、こうした土地を道路整備などの公共事業に活用できる「利用権」を新設する法整備を検討している。

 利用を始めた後に所有者が名乗り出た際の対応が課題となる。金銭や代替地の提供が想定される。個人の資産にかかわるだけに、混乱を招かぬよう透明性の高い制度設計を進めてほしい。






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