琵琶湖愛 あふれる画文集 – 読売新聞

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 ◇米国人 ウィリアムズさん出版

 ◇美しさと環境危機 表現

 大津市在住の風景画家・ブライアン・ウィリアムズさん(67)=写真=が、琵琶湖を望む景色などを描いた作品56点を収めた画文集「びわ湖・ブライアンの目」(A4横判、80ページ)が出版された。琵琶湖に魅せられて移住し、約30年。「湖の美しさとともに、直面している(環境の)危機を伝えたい」と話している。(川本修司)

 ウィリアムズさんは、ペルー生まれの米国人。22歳の時に、ベトナム戦争にはまり込み、物量を重視する同国の風潮に嫌気がさして、来日した。京都市などを巡った後、棚田が広がり、琵琶湖を一望できる大津市伊香立地区を訪れ、そこにあった古民家が気に入り、1984年に移住。以降、琵琶湖をテーマにした風景画を数多く描いてきた。

 今回の画文集は、NPO法人「びわ湖トラスト」の活動の一環でもある「びわ湖文庫」の第2弾として出版。2011年から1年間、新聞に連載した際の作品約40点に、描き下ろした十数点を加え、それぞれの作品にまつわる思いをつづった文章とセットで収録した。

 最初に登場するのは「花薫湖北はなかおるこほく」と題した作品。「曲面絵画」と名付けられた、湾曲したパネルを使って立体的に描くウィリアムズさん独自の作風で、桜が湖岸に咲く湖北の風景を描写。左横には、画文集で最も伝えたいメッセージという「景観は環境のバロメーター」のタイトルでエッセーを添えた。

 「今の琵琶湖は、(中略)じわじわとおそいかかる危機にひんしているのが現実だ」と琵琶湖の現状を冷静に見つめる一方で、あふれる思いも記した。「私にとってこの湖は『恋人』である。(中略)これからも恋人の顔を、愛を込めて描き続けていきたい」

 このほか、庭のように花を咲かせるかやぶき屋根や琵琶湖を遠景にした棚田、湖の周囲に点在する内湖の風景なども情感豊かに表現した作品が収められている。

 「自然には、計り知れないほどの素晴らしい力がある。琵琶湖を通じて、環境問題も考えてもらうきっかけになれば」とウィリアムズさん。巻頭には友人の俳優・柳生博さんのメッセージや、C・W・ニコルさんも原稿を寄せている。

 2000部発行。2500円(税別)。問い合わせは同法人(077・522・7255)。






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