中部の翼、産業観光へ離陸 2施設11月末開館 愛知 – 日本経済新聞

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 中部で航空宇宙産業の観光施設が相次ぎオープンする。30日に愛知県の「あいち航空ミュージアム」(同県豊山町)などが開館し、来年夏にかけて岐阜県内や中部国際空港でも航空機がテーマの施設が動き出す。国内きっての産業集積地の魅力のアピールや、次世代の担い手育成拠点としての活用が期待されている。

報道陣に公開されたMRJミュージアム(20日、愛知県豊山町)

 三菱重工業は20日、開発中の国産ジェット旅客機をテーマにした「MRJミュージアム」を報道陣に公開した。愛知県営名古屋空港(豊山町)に隣接するMRJの最終組み立て工場にあり、30日から一般公開する。

 MRJの実物大模型や映像を通じて、客室や機体製造のサプライチェーンを体感できるほか、工場上部の通路からは実際の組み立て作業も見学できる。この日の内覧会では、商用化に向けた追加試験機や70席級の「MRJ70」の試作機など計6機の姿が確認できた。

 完全予約制で個人料金は1千~500円、学校団体は無料とした。年間10万人の来館を見込み、既に2カ月先まで予約が埋まっているという。斉藤啓介広報部長は「欧米のように展示施設と製造ラインが一体となった施設は日本でここだけだ。校外学習などでぜひ利用してほしい」と話す。

 隣の「あいち航空ミュージアム」も30日開館する。実物の「零式艦上戦闘機(零戦)」のほか、整備士訓練やフライトシミュレーターの体験コーナーも備えた。MRJミュージアムなどとの共通券も販売し、開館1年で65万人の来場を見込む。

 岐阜県では来年3月、「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」(同県各務原市)が改装オープンする。戦時中に川崎航空機岐阜工場(当時)が製造した戦闘機「飛燕」の実機などを展示し、15年比で3.5倍となる年間50万人の来場を目指す。

 中部空港(愛知県常滑市)も来夏、複合商業施設「FLIGHT OF DREAMS(フライト・オブ・ドリームズ)」を開業する。同空港は日本が機体の35%を製造する米ボーイングの中型機「787」の部品輸出拠点で、同機の試験初号機を展示し、仮想現実(VR)技術で航空機製造の流れなども紹介する。

 こうした施設を使った人材育成も動き出した。名古屋市は12月下旬、MRJミュージアムを見学する大学・高校生ら向けのセミナーを実施する。中部地方は、米シアトルや仏トゥールーズに並ぶ航空機産業の集積地を目指している。観光誘客と次世代の担い手育成に向け、各施設の連携が求められそうだ。

(広瀬洋平)






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