即効性ある政策も必要/一極集中 大学定員抑制 – 東奥日報

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 東京一極集中を是正するため、政府の有識者会議は、東京23区にある大学の定員を抑制するなどとした最終報告書を先ごろまとめた。政府は来年の通常国会で法制化する方針だ。

 最終報告書の中に盛り込まれた東京の大学の定員抑制や地方移転、それに地方大学の振興、地方での若者の雇用創出というのは魅力的な政策に映る。だが、実際に効果を上げるには時間がかかることも明らかだ。

 国の機関の地方移転といった早期に成果を上げられるような、即効性のある政策も強力に推進すべきではないだろうか。

 東京圏への近年の転入者数は転出者よりも多く、その差は12万人規模。大学進学時に限定しても、7万人程度の転入超過となっている。

 東京都の大学進学者の収容力は200%程度、つまり都内の高校を卒業した大学進学者の倍の学生を受け入れる定員を持っている。その上、大学の卒業生は東京の企業に就職するため、地元に戻る人が少ないという構造的な問題がある。

 事態を深刻化させるのは、18歳人口の減少だ。進学率のアップは見込めず、減っていく学生を全国で奪い合うことになる。

 地方大学の振興のため、最終報告書は「総花主義」から脱却して、強みのある分野の強化に取り組むよう求めている。具体的には地域ごとに産官学が連携する推進体制(コンソーシアム)を構築し、知事がリーダーシップを発揮して振興計画を策定するとしている。

 安倍晋三首相はきのうの講演で、東京一極集中を是正する必要性に触れた上で、地方大学の先進的な取り組みを後押しする交付金を創設する方針を明らかにした。

 最終報告書に盛り込まれた措置が法制化されても、進学を契機とした地方からの流入が、どれだけ減らせるかといった定量的な効果の試算はなされていない。長期的には何らかの効果が出るかもしれないが、短期的には期待できないだろう。

 政府は、東京五輪が開かれる2020年には「東京圏の転入者と転出者の数を均衡させる」目標を掲げていることを忘れてはいけない。報告書の施策だけでは、大企業の本社機能の移転などほかの地方創生策と同様、期待先行で終わる恐れがある。






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