Uberで副業せざるを得ない、困窮する若手エージェンシー – DIGIDAY[日本版]

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2017年、サンフランシスコ大学で広告学の学位を取得したオースティン・サックス氏は、就職のためにロサンゼルスに移住した。ロサンゼルスは広告エージェンシーがひしめき合う街だ。しかし、彼はすぐに初任給では生活していけないことに気がついた。

23歳のサックス氏は数カ月間の就職活動を経て、広告エージェンシーのパルサー(Pulsar)で、マーケット調査およびアカウントエグゼクティブのアシスタントとして働きはじめた。時給はロサンゼルスの最低賃金にあたる10ドル50セント(約1180円)で、勤務時間は週に30時間だ。この収入では、クルマ天国のロサンゼルスにいるとガソリン代だけで消えてしまう。

金銭的な不安から、サックス氏はウーバー(Uber)とリフト(Lyft)でドライバーのアルバイトをはじめた。週に30時間から40時間の運転で400ドルから600ドル(約4万5000円から6万7000円)の副収入となり、パルサーで最初の週に受け取った315ドル(約3万5000円)よりも多かった。数カ月前、彼は時給14ドル(約1500円)に昇給したが、それでも副業に頼らざるを得ない状況だという。「銀行に踊らされている気分だ」と彼はいう。

このような状況は、サックス氏だけに限ったことではない。広告業界の人間は、特に駆け出し時代、副業で収入を補わなければならない事が多い。シェアリングエコノミーの台頭により、ウーバーやリフトなどの配車サービスは人気の副業だ。

人生修行という目的も

アベル・ヒメネス氏は2016年夏、転職活動中にウーバーのドライバーとして働きはじめ、8月にサンフランシスコの小さなエージェンシーでアカウントコーディネーターの職を得た。しかし、年収は3万7000ドル(約418万円)で、アベル氏は生活のためにはドライバーの仕事を辞められないことに気がついた。「思っていたほど給料がよくなかった」と彼はいう。そこで、朝6時から11時まで、出勤前にドライバーの仕事をこなし、1日100ドル(約1万3000円)の副収入を得ている。

それから1年後、25歳のヒメネス氏は、いまやサンフランシスコのヤング・アンド・ルビカム(Young & Rubicam)のアカウントエグゼクティブとなり、年収も5万5000ドル(約621万円)だ。もうウーバーのドライバーをする必要はあまりないが、それでも彼は週末に副業を行い、副収入を得ている。彼は、ウーバーのドライバーに対する賃金不払い問題が発覚したあとの8月に同社を去った。その代わり、ベイエリアの人々にボディスクラブやキャンディなどの医療用大麻製品を提供するイーズ(Eaze)のドライバーとして働くことにした。

ヒメネス氏は、ドライバーの仕事をすることで、さまざまなタイプの人と関わることができると語る。「一日中誰かを乗せて運転していると、自分が仕事をするうえで、周囲の人々に対してどのようにアプローチしているのか、自分で気づくことができる」と、彼は話す。「客を乗せていると、人生のさまざまなフェーズにいる人と出会うことになる。会話をしたくない客もいれば、質問が止まらない客もいる」。

誰もができるわけではない

しかし、若い業界人の誰もがウーバーやリフトで働けるわけではない。本人がそう望んだとしてもだ。まず、クルマがなければドライバーにはなれないし、事実ニューヨークなどの都市圏ではクルマを所有する人のほうが少ない。「私はクルマを持っている分、恵まれている」とヒメネス氏はいう。「誰もがギグエコノミーで働けるほど恵まれているわけではない」。

あとは、単純に時間がない、という場合もある。あるミレニアル世代の若者(匿名希望)は、広告エージェンシーでシニアスペシャリストとして働いているが、できればウーバーやリフトなどの配車サービスで働き、副収入を得たいと考えている。しかし、時間的余裕がない。

「残業が多く、勤務時間も長いため、副業ができない」とその人物は話す。勤務時間は週60時間で年収は5万ドル(約565万円)だという。「もっと収入を増やさければいけないと思ってはいるが、この仕事だけでくたくただ。副業までしなければならなくなったら、もう泣くしかないだろう」。

Ilyse Liffreing(原文 / 訳:Conyac)






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