ランドセルの小学生やカエルの鳴き声が観光資源? – J-CASTニュース

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 発売されたばかりだが、好調のようだ。『外国人が熱狂するクールな田舎の作り方』 (新潮新書)。

 著者の山田拓さんは、岐阜・飛騨の町おこしを成功させた人だ。最近は、日本の山里にまで外国人が足を運ぶようになった。その秘訣とは?

「9.11テロ」で人生が変わった

 飛騨は昔から「飛騨の山奥」呼ばれ、常に「山奥」とセットで語られてきた。最近でこそ家具や飛騨牛などの特産も知られるようになったが、日本列島の中でも特に奥深いところ。秘境に近いイメージがあった。岐阜県の北のどん詰まりで近隣を3000メートル級の高山に囲まれ、とにかく交通の便が悪い。名古屋からJRの特急利用で2時間40分、新幹線の東京-新大阪より時間がかかる。

 そんな飛騨に外国人観光客がわざわざ足を運ぶ。飛騨の手前の高山市の外国人宿泊者のデータがあるが、近年急激に増えて年間約50万人に上るという。

 山田さんは飛騨の人ではない。出身は奈良で、横浜国立大学の大学院工学研究科を出て、米国企業の日本法人に。アメリカ勤務も経験し、さらにフランス企業の日本法人に務めていた時に「9.11テロ」が起きた。航空機が突入して崩れ落ちるニューヨークの高層ビル。そこには自分が勤務した会社のオフィスも入っていた。

 先進国のライフスタイルは持続可能なのか。30歳で「一休み」して会社を辞め、世界を回った。アフリカ屋南米など途上国を中心に525日間。そこで、与えられた環境のなかで自分たちになじむ生き方をしている多くの人たちに会ったことが転機になった。

飛騨に腰を据えて10年

 帰国後、「日本の田舎に住もう」と決意、飛騨に移住する。ラッキーにも「世界に通じる飛騨市を目指して」というスローガンを抱えて発足した飛騨市観光協会の「戦略アドバイザー」に。そこから山田さんの「飛騨おこし」が始まる。

 飛騨に腰を据えて10年、本書はその記録だ。最大の特徴は、何か新しい産業や工場誘致で活性化させたのではないということだろう。あくまで、飛騨の「暮らし」を題材とした観光関連のビジネスを作ることで、地元に仕事を増やした。小学生のランドセル姿に、カエルの鳴き声の拡がる田んぼに、蕎麦畑の中に立つ古民家に、外国人観光客は感動するという。「何気ない里山の日常」が実は宝の山だった。その意味では、飛騨のような「自然」や「暮らし」がもはや失われた地方では応用が難しいのかもしれない。






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