川崎は現代日本の縮図 中1男子殺害などの背景探る – 東京新聞

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トークイベントで話す磯部涼さん=川崎区で

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 川崎市で二〇一五年に起きた中一男子殺害事件などをきっかけに、川崎を「現代日本の問題を象徴する場所」ととらえ、その背景や解決策を探った本「ルポ川崎」(サイゾー発行)を音楽ライター磯部涼さん(39)が執筆した。「日本の現在が見えてくるのでは」との思いから雑誌に連載した記事を加筆修正したという。 (小形佳奈)

 磯部さんは一二年ごろから、市臨海部出身の若者たちがラッパーとして「アウトローの道を脱して人気者になっていく」姿を追っていた。

 そんな中、一五年二月に川崎区の多摩川河川敷で中学一年の上村(うえむら)遼太さん=当時(13)=の遺体が発見され、神奈川県警が殺人容疑で当時十八歳の無職少年と当時十七歳の二人を逮捕。また同年五月には同区内で簡易宿泊所の火災が発生。隣の簡宿にも延焼して死者を出したが、これらの簡宿は多くの生活保護受給者が利用していた。さらに区内では在日コリアンへのヘイトデモも起きており、磯部さんは、こうした出来事の背景を知りたいと区内の若者らを取材。雑誌「サイゾー」に一六年一月号から翌年四月号まで連載した記事を「ルポ川崎」にまとめた。

 今月十日、磯部さんのトークイベントが区内のコワーキングスペース「創荘」で開かれた。主催したのは、市内で街おこしを企画する一般社団法人「カワサキノサキ」などで、市内外から約四十人が集まった。

 磯部さんは、身近に貧困や犯罪があった生い立ちを歌詞にのせるラップグループ「BAD HOP」の活躍を「川崎で起きた事件が現代の闇を象徴するものだとしたら、そこに差した光」と評した。

 また、区内の桜本にある在日外国人と日本人の交流施設「ふれあい館」について「子どもたちを正しい方向に進ませられないか、試行錯誤しながらずっとやっている」と、地域での役割の大きさを語った。

 会場からは「本を読むまで(川崎区の)日進町に簡易宿泊所が集中していることを知らなかった」「子どもたちは今の環境に満足しているのか、憎んでいるのか」などの意見や質問があった。

 十七日午後七時からはふれあい館=川崎区桜本一の五の六=で、磯部さんと、著書に登場するラッパーFUNIさん、同館職員鈴木健さんらとのトークイベントが行われる。入場無料。問い合わせは同館=電044(276)4800=へ。

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