【平昌五輪閉幕】東京、福島へ何を学ぶ(2月26日) – 福島民報

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 韓国の平昌[ピョンチャン]冬季五輪が幕を閉じた。日本は冬季五輪史上最多となる13のメダルを獲得した。本県ゆかりの選手では、スノーボード男子ハーフパイプで平野歩夢選手が銀に輝き、他の選手も全力を尽くした。疲れを癒やし、次のステップに進んでほしい。
 さあ、次は2年後の東京五輪・パラリンピックだ。福島市の県営あづま球場で野球・ソフトボール競技の一部が行われる。準備に万全を期し、遺産を残したい。平昌五輪に学び教訓を生かしていこう。
 平昌五輪は危機管理の難しさを示した。強風で仮設テントが壊れ、競技日程に変更が出た。東京五輪は暑さの厳しい7~8月開催だ。あづま球場周辺に日陰を用意するなど選手、観客らの健康対策に十分な配慮が求められる。平昌五輪では警備員宿舎からノロウイルスが発生し、選手にも感染が広まった。夏季は食中毒が起きやすい。未然防止や拡大阻止には医療保健関係者らの協力が不可欠だ。集中豪雨や台風の季節であり、悪天候への備えも欠かせない。
 平昌では輸送も課題となった。バスが不足し、地理に不慣れな運転手の動員もあって運行遅延が生じた。あづま球場からJR福島駅まで約10キロある。駅からの輸送、球場周辺の案内誘導、車で来場する人の駐車場確保が重要だ。渋滞緩和のためには効率的な輸送ルートの設定や交通規制が検討課題となろう。
 県はあづま球場の内外野を人工芝とし、老朽化したトイレやロッカールームなどを修繕する。長年の懸案だっただけに喜ばしい。ただ、好環境を競技力向上や愛好者拡大につなげるスポーツ振興策が欲しい。一過性のお祭り騒ぎに終わらせてはならない。
 国内外から訪れる人の受け入れ準備も加速させたい。無料の公衆無線LANサービス「Wi-Fi」や公共施設の洋式トイレ化などは必須だ。何よりも来県者を温かく迎えるボランティア精神を育みたい。平昌五輪の本紙派遣記者が伝えたように、街角での住民との触れ合いやピンバッジの交換など何げない交流が相互理解促進につながるのだ。
 政府は東京五輪の意義を再確認すべきだ。誘致に際して東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの「復興五輪」を掲げた。県土再生や廃炉の取り組みを伝え、正しい理解に結び付けるよう望む。被災地視察、本県の自然や歴史を体感する周遊旅行などを企画してはどうか。県産農林水産物のおいしさと安全性をアピールする好機ともなる。復興に懸けるわが国の本気度も試される。(鞍田炎)

カテゴリー:論説






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