成田空港機能強化ようやくスタートライン 地域振興策、騒音対策、集落移転…課題なお山積 – JAPAN style 訪日ビジネスアイ

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2018/03/14


 成田空港の機能強化策をめぐる4者協議会は13日、検討開始から約2年半を経て、ようやく地元合意にこぎつけた。最終合意で決まった発着時間の拡大をもとに、騒音や地域振興、集落移転などの対策の具体化が進む見通しだ。ただ、住民の間には、依然として機能拡大に慎重な意見も根強い。急増する訪日観光客への対応や国際的な空港間競争への対処に向け、なお課題は山積している。



 「地元、県、国のさらなる発展に大いに寄与することになる」。同日夜、千葉市内で開かれた4者協議会後の記者会見。最終決着したことについて、森田健作知事はこう評価した。


 2月にタイにトップセールスを敢行するなど、千葉県特産の農産品などの輸出拡大を目指す森田知事にとっても、成田空港の機能強化は優先課題の1つ。2020年の東京五輪・パラリンピックを前に、政府の成長戦略における各種施策の成功例とされる訪日客増加を掲げる国土交通省、世界の航空市場の成長を牽引(けんいん)するアジア地域の旅客・貨物輸送の需要増を取り込み、機能強化を図りたい成田国際空港会社(NAA)も同様で、地元合意を取り付け、早期決着を目指す必要があった。


 空港の機能強化の恩恵を受ける地元9市町も基本的には、推進の立場だった。しかし、機能強化策に慎重な住民が多い横芝光町の佐藤晴彦町長が、地域振興策や騒音対策を強く要求。深夜・早朝の飛行禁止時間の制限緩和に慎重姿勢を崩していなかった。


成田空港に関する4者協議会の冒頭であいさつする森田健作知事(右から2人目)=13日、千葉市(城之内和義撮影)


 佐藤町長は12日の町議会全員協議会で「判断を遅らせることは町にとって得策ではない」などと、国やNAAが提示した機能強化策への合意を表明。一気に地元合意にこぎ着けた。


 今後の焦点と一つとなる地域振興策について、佐藤町長は「全てが受け入れられたわけではないが可能な限り配慮いただいた」と話す。ただ、地域振興策については、空港が立地する成田市などに対して、離着陸の騒音や落下物などのデメリットが大きいとする横芝光町や多古町の求めるものには隔たりがある。


 佐藤町長が引き続き、騒音対策について、「ソフトランディングが必要」と話したのは、今回の決着に不満が残ることを暗に示しているといえる。今後も空港の機能強化の恩恵が行き届くよう、引き続き住民に理解を求めていく努力が必要になりそうだ。


 今回の4者協議会の合意について、地元9市町の首長の1人はこうつぶやいた。「まさにスタートラインという思いだ」




 成田空港の機能強化計画のポイント





  •  平成32年までにA滑走路の発着時間を1時間延長
  •  B滑走路(2500メートル)を1000メートル延伸
  •  2020年代に3本目となる新滑走路を建設
  •  新滑走路完成後、空港全体の発着時間を2時間半拡大。滑走路の運用時間を定期的に入れ替えるスライド運用導入







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