動物皮使わない三味線…葛飾の工房開発 – 読売新聞

Home » 特産品 » 動物皮使わない三味線…葛飾の工房開発 – 読売新聞
特産品 コメントはまだありません



 ネコなどの動物の皮の代わりに紙を張った「簡易版」の三味線が人気だ。安価で取り扱いやすく、入門モデルに適しているうえ、動物愛護を重視する欧米人観光客にも好評という。音色は高級品に勝てないが、製造業者は「三味線愛好家の裾野を広げたい」と意気込んでいる。

 「動物の皮を使わずに作ったら、扱いやすい楽器になった」。簡易型三味線「小じゃみチントン」を開発した葛飾区の三味線工房「三絃司さんげんしきくおか」の職人、河野公昭さん(59)はそう語った。

 小じゃみチントンは、選挙ポスターなどに使われる合成紙を胴に張り、長さを一般的な三味線の4分の3の約70センチ、重さを4分の1の約400グラムにした。価格は約1万円で、インターネットの通販などで毎月100本が売れるという。

 河野さんはもともと、ネコやイヌの皮を使う伝統的な三味線を作っていた。しかし、タイなどに皮を買い付けに行くたびに動物愛護の動きが広がっていると感じ、思い切って簡易型を作ることにした。

 2015年12月、最初に売り出した子ども向けの製品は、皮の代わりに合成繊維を張った。音色は数十万円する伝統三味線に及ばないが、2980円(税別)という手軽さが受けた。その後、浮世絵を描いた合成紙を張った現在の大人向けの製品を開発。「安くておしゃれ」と人気が広がり、軽くて持ちやすいと高齢者からも支持された。

 都内のデパートで販売したところ、欧米からの観光客らが興味を示し、「本来はネコ皮だが、これは紙を張っている」と説明すると笑顔を見せてくれるという。今月からはパリの美術館でも販売を始める。葛飾区は「国際的な価値観に合った特産品」として、今年度から、ふるさと納税の返礼品に採用する予定だ。

 同区の宝飾品会社「セベル・ピコ」も、和紙の三味線「SHAMIKO(シャミコ)」を開発した。

 2020年東京五輪・パラリンピックに向けて外国人観光客が増えるのを見越し、「伝統芸能を伝えられる土産を作りたい」と、社員5人で開発チームを結成。約150本の三味線を買い集め、試作を重ねた。

 昨年完成した「SHAMIKO」の価格は2万7600円から。同社の二宮朝保社長(70)は「手頃な価格だが質感にはこだわった。将来は東京を代表する土産に育てたい」と力を込める。






コメントを残す