【差し替え】創生・再生~鹿島市長選 15日告示(上) 誘客奏功も伸び悩む消費 交流を糸口に人口増なるか – 佐賀新聞

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多くの人出でにぎわった酒蔵ツーリズム。さまざまな地域資源を生かし、観光消費額の増加を目指す試みが続く=3月24日、鹿島市浜町

多くの人出でにぎわった酒蔵ツーリズム。さまざまな地域資源を生かし、観光消費額の増加を目指す試みが続く=3月24日、鹿島市浜町

 知名度がある観光スポットに加え、ブランド力のある農作物や海産物がある鹿島市。町おこしの取り組みが脚光を浴びているが、人口減少や地場産業の伸び悩みなど課題が横たわっている。15日告示、22日投開票の市長選を前に現状を報告する。

 リニューアルされたJR肥前浜駅に3月24日、観光客が続々と降り立った。2012年に始まった「鹿島酒蔵ツーリズム」。「酒ツー」と呼ばれるこのイベントは年々、人気を集め、今年は2日間で過去最多の8万8千人が訪れた。

 「近年、これだけの人を呼び込んだケースは佐賀県内でも珍しいのでは」。市観光協会の中村雄一郎代表理事(69)は手応えを感じている。メーン会場の肥前浜宿は、地元住民が約30年前から古いまちなみの保存に努めてきた。今年1月には、これらをさらに生かそうと「肥前浜宿まちづくり公社」が設立され、古民家などを生かしたゲストハウスづくりも動き出した。

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 地域資源を生かした町おこしの試み。ただ、必ずしも観光消費額の伸びにはつながらない側面がある。

 年間に300万人を超える観光客が訪れる鹿島市。その数は県内では唐津、佐賀の両市に次いで多い。

 鹿島市は13年度から観光専門員を配置して旅行会社への営業を強化、酒蔵や神社、有明海の干潟などの魅力の発信に力を入れてきた。隣県の長崎の観光地を含めた団体ツアーが定着しつつあり、直近の15年の県観光客動態調査では359万8千人が訪れ、10年間で55万人ほど増えている。

 一方で、観光消費額は伸び悩んでいる。祐徳稲荷神社がタイのドラマロケ地になり、外国人観光客が増えたが「多くは日帰りで、市内での滞在時間を延ばす施策が必要」と市の担当者。宿泊施設の確保や観光スポットを結ぶ新たな仕掛けが欠かせないとみている。

 不安材料は、交流人口を保つための交通基盤だ。フリーゲージトレイン(軌間可変電車)の導入が事実上断念されるなど、九州新幹線長崎ルートの整備方針は揺れているが、開業すれば特急を含めた在来線が減便され、利便性が低下するという見方は強い。

 有明海沿岸道路の延伸はこれからで、最も近いインターでも西に約20キロ離れている。高速交通網の「空白地帯」と呼ばれる状態から、すぐには抜け出せそうにない。

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 市の人口は15年の国勢調査で初めて3万人を割り込んだ。今年3月末は2万9591人で、10年前と比べて約2500人減少した。

 市は14年に第6次総合計画を策定した際、市民1千人を対象にアンケート調査を実施した。「鹿島に住んでいて不満に思うこと(複数回答)」を尋ねたところ、「仕事がない」が42%でトップで、「交通が不便」が38%で続いた。

 くだんの「まちづくり公社」に関わる中村代表は「交流拠点として新しくなった浜駅を生かしたい」と意欲を示し、「移住フェア」も開催した。鹿島への人の流れを生み、定住促進や地場産業の活性化につなげることができないか、地域の模索が続いている。




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