境港妖怪検定について/難関突破の5歳に驚き – 山陰中央新報

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境港市観光協会会長 桝田 知身

 10年以上前になろうか。当時、観光地の「検定」が大流行したことがある。例えば有名なところでは「京都・観光文化検定」があり、応募人数も年間1万人を超えていた。そういう世相のなかで、境港市で「境港妖怪検定」(境港商工会議所、境港市観光協会主催)が発足した。2006年のことである。

 その頃、雨後のたけのこのように乱立した「観光検定」は現在、ほとんど淘汰(とうた)されてしまっている。ところが、わが「妖怪検定」は、おかげさまで昨年まで12回開催され、応募総数は5321人であり、何とか頑張っている。

 なお、受験は初級、中級、上級と分かれており、合格率はそれぞれ78%、19%、8%となっている。

 このなかで、示されたテーマについて1200文字以内で述べる論文形式の上級試験が難関であるのは当然として、千ページにならんとする「日本妖怪大全」をテキストとする中級試験も負けず劣らずの難関ハードルになっている。

 その難関試験を5歳の幼女が史上最年少で一発合格したというニュースが飛び込んできた。まだ字もろくろく読めないはずの幼女が分厚い「妖怪大全」を読めるのか、うそでしょうというのが正直な感想であった。早速、商工会議所の事務局に連絡し、取材をしてもらった。

 この天才的と言っても過言ではない幼女の名前は、岡山県備前市在住の梅本茉奈ちゃん。彼女は4歳のとき、初級に一発合格した。そして、驚いたことに5歳で中級にも一発合格し、史上最年少記録を更新した。

 中級の受験に際して、公式テキストである『日本妖怪大全』を全ページ拡大コピーし、漢字に振り仮名を付けるところから始めたとのこと。母親との二人三脚で難しい話はできるだけかみ砕いて説明を受け、さらに、妖怪を火の妖怪、山の妖怪などテーマごとに分類し、覚えやすいようにまとめたという。そして、ほとんど全部を丸暗記していたというから驚く。

 その上、茉奈ちゃんは、お母さんに中級試験を一緒に受験することを持ち掛け、結果は親子そろっての中級一発合格という「快挙」につながった。

 妖怪による町おこしを標榜(ひょうぼう)している境港市にとって、「妖怪検定」や「妖怪川柳」など妖怪イベントの裾野のひろがりは、たいへん重要である。梅本母娘の上級合格を祈りながら、引き続き、応援したい。

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 ますだ・ともみ 1941年、広島県呉市生まれ。北海道大法学部卒。63年、日本通運に入社。95年から2002年まで系列会社の境港海陸運送社長。元境港商工会議所副会頭、元水木しげる記念館館長。04年5月から現職。






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