むろと廃校水族館 高知県室戸市 プールをウミガメ、すーいすい 旧小学校を再利用、地元の生物中心に展示 /四国 – 毎日新聞

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「子供の声あふれる場所に」 仕掛けいろいろ 新しく来た魚は「転入生」

 廃校舎を改修して地元で愛される水族館に復活--。4月下旬にオープンした高知県室戸市室戸岬町の「むろと廃校水族館」は、約12年前に廃校した小学校の建物を再利用した全国的に珍しい水族館だ。主に地元で捕れた魚やウミガメ約50種類1000匹以上を展示する一方、海洋生物の研究活動もしている。水族館は「地域の特性に合わせ、廃校舎を活用した一つの事例になれば」と意気込んでいる。【郡悠介】

オープン初日を迎え、多くの人でにぎわうむろと廃校水族館=高知県室戸市室戸岬町で、郡悠介撮影

 水族館は高知市から車で約2時間、四国最南東の沿岸地域に建っている。外観は明るい青や白で塗り直され、内装もリフォーム。一見すると元が廃校舎とは分からない。館内に入ると、実際に学校で使われていた机や椅子、時計、大きい三角定規などが1階フロアに配置されている。

 「まだまだ学校にちなんだ仕掛けはありますよ」。笑顔でそう語るのは、館内を案内してくれた若月元樹館長(43)。ウミガメの保全活動などに取り組むNPO法人「日本ウミガメ協議会」(大阪府枚方市)の職員も務めている。「例えば新しく来た魚を『転入生』、年中無休のことを『毎日参観日』と呼んでいます。来館者が懐かしい気持ちになれるようにいろいろと工夫しているんです」と説明してくれた。

2階にある円形の大型水槽で泳ぐクロウミガメ=高知室戸市室戸岬町のむろと廃校水族館で、郡悠介撮影

25メートルプールを活用した屋外の巨大水槽。ウミガメや大型魚類が泳いでいる=高知県室戸市室戸岬町のむろと廃校水族館で、郡悠介撮影

 2階に上がると、いよいよ魚とご対面。円形の大型水槽3基(直径3~3・5メートル)、小型水槽約20基が設置され、地元の漁師や水族館の職員が集めたブリ、ハリセンボン、クロウミガメ、サメ、タカアシガニなど多くの生き物を見ることができる。外付けの階段に出ると、眼下で25メートルプールを活用した巨大水槽でアカウミガメ、アオウミガメ、タイマイ、大型魚類がゆったりと泳いでいた。

 水族館は展示以外に研究活動にも従事している。3階では廊下や理科室に標本約100点が並び、魚の種類や体の構造を学べる。ウミガメの手足に標識を付けて放流し、泳いだ時期、地域を記録する「回遊調査」などにも取り組む。また、3階の奥へ進むと右手に図書室があり、本棚の上に飾られたミンククジラの骨格標本(全長5メートル)は迫力満点だ。

 廃校舎は元々、旧室戸市立椎名小学校だったが、児童数の減少を理由に2006年3月末に廃校。地域活性化や海洋生物を研究する拠点として、市が16年から約5億円掛けて整備した。水族館の運営は指定管理者である日本ウミガメ協議会が担っている。館内は県内外から訪れる客でにぎわいを見せ、5月中旬には早くも来館者1万人を超えた。

 今後、水族館職員を志望する研修生の受け入れや、夏休み終盤に館内で小学生の宿題を手伝うイベントなど、さまざまな取り組みを企画しているという。若月館長は「ここは元々学校。これからも地元の魚をたくさん入れて、子供の声であふれる水族館にしていきたい」と力を込めた。


 ■ことば

むろと廃校水族館

 (0887・22・0815)。高知県室戸市室戸岬町533の2。開館時間は午前9時~午後6時(10~3月は午後5時)。年中無休。料金は大人600円、中学生以下300円。







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