NTTデータ経営研究所、働き方改革に関する調査結果について報告 … – クラウド Watch

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 株式会社NTTデータ経営研究所は、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社が提供する「NTTコム リサーチ」登録モニターを対象に、「働き方に関する調査」を実施し、12日に調査結果の報告を行った。あわせて、株式会社NTTデータの働き方改革の取り組み状況について説明した。

 NTTデータ経営研究所は、働き方改革の取り組み状況を2015年から毎年調査している。今年の調査では、働き方改革の取り組み状況とその効果、RPAなどのテクノロジーの活用やHRテックに対する意識について調査を行った。

 また、「働き方関連法」の論点となっている「残業時間の上限規制」や、「脱時間給制度(高度プロフェッショナル制度)」に関連する「労働時間」と「労働時間の長短によらず、成果に基づいて報酬が支払われる働き方」についても調査を行った。

 なお、調査期間は6月20日から25日、有効回答者数は1100名となる。

働き方改革は大企業で先行

 まず、働き方改革の取り組み状況としては、働き方改革に取り組んでいる企業の割合は年々増加し、今年度は38.9%となった。企業規模別にみると、1000人以上の企業では62.3%が働き方改革に取り組んでいる一方で、100人未満の企業はわずか17.7%にとどまった。業種別でみると、金融・保険業は57.7%、通信・メディア業は55.9%と半数以上の企業が働き方改革に取り組んでおり、これにコンピュータ・情報サービス業、製造業が続いた。

働き方改革に取り組んでいる企業の割合

規模別の働き方改革に取り組んでいる企業の割合

 働き方改革による効果について、NTTデータ経営研究所 情報戦略事業本部 ビジネストランスフォーメーションユニット シニアマネージャーの加藤真由美氏は、「働き方改革に取り組んでいる企業の従業員は、『労働時間が減少している』、『休暇が取得しやすくなる』や『気持ちに余裕が生まれる』などをプラスの変化として挙げていた。特に、『労働時間が減少している』と『休暇が取得しやすくなる』は、昨年度から大きく増加した。しかし、『生産性が向上している』の増加はわずかであり、生産性の向上が進まないと、これらのプラス効果が頭打ちになる可能性がある」と指摘する。

NTTデータ経営研究所 情報戦略事業本部 ビジネストランスフォーメーションユニット シニアマネージャーの加藤真由美氏

 「働き方改革によるマイナスの変化をみると、『マイナスの変化はない』と回答した人が昨年度から減少した。一方で、『収入が減少している』、『気持ちの余裕がなくなっている』、『やらされ感が増加している』といった回答は、昨年度から増加していた。良くも悪くも回答の割合が変化していることから、働き方改革は進んでいるといえる」との考えを示した。

 働き方改革とストレスの関係については、自身にとって意欲の向上等につながる好影響ストレスを適度に感じていると回答した人の50.6%の企業で働き方改革に取り組んでおり、働きやすさや勤続意欲、昇進意欲も高まっていることがわかった。一方で、悪影響ストレスを感じている人では、働き方改革に取り組んでいる企業と取り組んでいない企業で割合の差はあまりなく、回答者全体の64.4%が悪影響ストレスを感じていると回答していた。また、働き方改革に取り組んでいる企業の従業員は、取り組んでいない企業の従業員に比べて幸福感を感じていることも明らかになった。

働き方改革の効果-好影響ストレスと悪影響ストレス-

働き方改革の効果-幸福度-

 働き方改革の実施内容に関する設問では、働き方改革に取り組んでいる企業の40%超の従業員が「休暇取得の推進」、「働き方改革に対するトップのメッセージの発信」、「労働時間の削減目標の設定」や「労働時間の見える化」を継続して行ってほしいと回答。取り組んでいない企業の従業員の20%以上が「休暇取得の推進」や「無駄や業務の洗い出し、削減」を行ってほしいと回答していた。また、上司や同僚から、就業時間外に業務に関して緊急性のない電話やメール(LINEなどを含む)があり、通話・返信などをほぼ毎日対応している人は30%を超えていた。そして、その職場の半数以上が働き方改革を実施している企業であったという。

就業時間外における業務に関して緊急性のない電話やメールへの対応

就業時間外における業務に関して緊急性のない電話やメールへの対応と働き方改革

 これらの結果を踏まえて、加藤氏は、「働き方改革への取り組みは、従業員と会社のエンゲージメントを高める効果があり、個人と企業の成長に欠かせないものとなっている。特に今後は、労働時間の短縮や休暇の取得にとどまらず、『生産性向上』が働き方改革の推進には欠かせないと考える。また、働き方改革に取り組んでいる企業では、気軽にコミュニケーションがとれる環境の整備が、就業時間外の緊急性のない電話やメールにつながらないよう歯止めが必要である」との見解を述べた。

 テクノロジーの活用状況については、働き方改革に取り組んでいる企業の従業員の30%以上が、「電話会議やWeb会議等のツール」や、「電話以外の音声・映像やビジネスチャット、LINE、Slack等のコミュニケーションツール」を活用していることがわかった。

 さらに、働き方改革に取り組み、プラスの効果として「生産性向上」を挙げている企業では、多くの従業員が、電話や電子メール以外の音声・映像・テキストによるコミュニケーションツールやプレゼンス管理ツールを活用していた。

IT活用と働き方改革

IT活用と生産性の向上

 この結果を受けて、加藤氏は、「国が目指している『投資やイノベーション』まで今回の調査では聞いていないが、従業員自身と身近な生産性向上の面では、明らかにIT活用は生産性向上に寄与する結果となった。今後、生産性向上について、業種による格差を生まないためには、IT活用が進んでいない業種における活用支援が必要である」と提言した。

 労働時間と成果に基づいた働き方については、「時間単位ではなく、成果に基づいた働き方をしている従業員は、そのまま継続したいと考えている。そして、その半数以上が幸福感を感じていることがわかった。今後、多様で柔軟な働き方が選択できる職場環境が求められる中で、『成果に基づいた働き方』は、従業員一人ひとりのより良い将来を展望できる可能性が高いと思われる」(加藤氏)とした。

NTTデータの働き方改革の取り組みを説明

 NTTデータの働き方改革の取り組み状況に関しては、NTTデータ ビジネスソリューション事業本部 デジタルビジネスソリューション事業部 部長の遠藤由則氏が説明を行った。「当社では、『多様な人財が活躍し続けられる環境を作り、個人、企業がともに成長できる会社となるため』に働き方改革を実施している。1960年代から、国の動きに先駆けてさまざまな施策を展開しており、育児休職や育児時短、介護休職、テレワークなどをいち早く導入し、一人ひとりのライフスタイルに合った『働く環境』を実現してきた」という。

NTTデータ ビジネスソリューション事業本部 デジタルビジネスソリューション事業部 部長の遠藤由則氏

 具体的な取り組みとしては、「働く場所時間にとらわれない柔軟な働き方の実現に向けて、全社に3万台のシンクライアント端末を導入し、テレワークを拡大するとともに、Web会議ツールの導入やRPAを用いた業務効率化などを積極的に進めている。また、社員の自由な働き方を支援するために、サテライトオフィスの利用も開始した」(遠藤氏)としている。

 これらの取り組みによって同社では、2012年度から2016年度の4年間で約86時間の総労働時間の削減に成功。「2017年度の総労働時間は1901時間となり、全産業および情報サービス産業の総労働時間を下回っている。社員の労働生産性についても、2016年度は4万円/時間となり、2014年度から11%向上した」(遠藤氏)と説明した。

 なお、今年度の「テレワーク・デイズ」(7月23日~27日)では、5日間で延べ約3万3000名が参画する予定で、全社員1万1000名の75%がテレワーク・時差通勤・休暇取得のいずれかを3日間以上実施する。また、NTTデータと筑波大学が共同研究により開発したVR技術を用いて、場所の制約からの解放と現実を超える「超融合インターフェイス」を実現する会議システムの社内トライアルを一部組織で実施するという。






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